発達年齢

TOP>発達年齢と歯科

発達年齢と歯科治療

食育の情報 歯の豆知識 自費と保険 歯科と禁煙 咀嚼の効果 予防と薬剤

発達年齢と歯科治療


◆◆◆知的ハンディキャップを持つ方のための歯科治療◆◆◆

もしも、自分が虫歯や歯周病に罹患し治療が必要となった場合、たとえその人の職業が医師であっても主治医にできるだけ苦痛の少ない治療法を選んでもらえるように強く要望する気持ちになるのは当然のことであります。家族に相談し、自分の主治医と話し合い、充分に理解して納得した上で、治療をうけることになるはずです。

ところが、知的ハンディキャップを持つ方の場合は自分でこうして欲しいと訴えないことがほとんどです。
そのため多くの場合、あらかじめ相談や納得できないまま歯科医師のなすままになるか、拒否行動を起すしかありません。知的ハンディキャップを持つ方が歯科治療に対する拒否行動を起す原因は大きく分けて二つある。
1つは治療に対する理解の不足で、2つ目は過去の不快な治療経験を持つ場合です。

どちらの場合でも拒否行動を示した場合は、その治療方法では本人が受け入れられないと訴えているのは間違いないので、直ちに拒否行動を起さない程度の刺激の小さい治療方法に変えて苦痛を軽減する必要があります。

不快な経験が多ければ多いほど、強ければ強いほど拒否行動は激しくなり以後の歯科治療をより困難なものにしてしまいます。これは健常者でも同じことであり、患者様の問題と言うよりも残念ながら歯科医師サイドのスキルと能力の問題だと考えています。

◆◆◆発達年齢と暦年齢◆◆◆

健常児であれば暦年齢に応じて発達年齢も高くなり、暦年齢と発達年齢が概ね一致します。そしてさまざまな事が受け入れられるように成長していきます。ところが知的ハンディキャップを持つ方の場合は暦年齢と発達年齢が一致しないない事がほとんどで、どの程度の歯科的刺激を受け入れられるのかが暦年齢からは予測がつきません。そこでこのような場合、まず発達年齢を把握して許容できる歯科治療レベルをあらかじめ知る必要があります。

◆◆◆発達年齢と歯科的能力◆◆◆

知的ハンディキャップを持つ方がどの発達レベルに達すれば自分でブラッシングができるのかを調査した研究があります。
(小笠原正 発達障害児のブラッシング行動におけるレディネスに関する研究 
第一編 健常児の認知行動、障害者歯科、10巻2号:1〜20 1989
第二編 発達障害児の認知行動、障害者歯科、10巻2号:21〜37 1989 )

それによると、まず健常児では1歳6ケ月から歯ブラシを自分で口に入れ始め、発達と共に段階的にブラッシングができるようになり、5歳以上では自分で全歯牙をブラッシングできるようになることを明らかにしました。
これは、発達障害児にも同じように当てはめることができ、発達年齢が遠城寺式乳幼児分析的発達検査の基本的習慣の項目で3歳2ヶ月以上であれば自分で口腔内の1ヵ所以上をブラッシングできることを明らかにしました。

発達年齢
遠城寺式乳幼児分析的発達検査
歯科的許容
4歳以上
・ブランコに立ち乗りでこぐ
・じゃんけんで勝負を決める
機械的歯面清掃以上の事ができる可能性が高い。
3歳10ヶ月
・片足で数歩跳ぶ
・入浴時ある程度自分で洗う
機械的歯面清掃が可能
3歳2ヶ月
・ボタンをはめる
・顔を1人で洗う
1ヵ所以上を自分で磨ける
1歳6ヶ月
・ストローで飲む
・友達と手をつなぐ
歯ブラシを自分で入れることができる

つまり、知的ハンディキャップを持つ方も、ある発達年齢に達すればブラッシングができ、それに達していなければブラッシングはできないことを明らかになったのです。

そして、歯科治療を受け入れられる発達年齢についても調査・研究がおこなわれ、健常児であれば3歳以上であれば、通常のハンドピースによる歯面研磨を受け入れる能力が備わる可能性が高く、発達障害児では発達年齢が3歳10ヶ月以上であれば、ハンドピースによる歯面研磨を受け入れるだけの能力が備わることが明らかになりました。
(穂坂一夫 歯科診療へのレディネスに関する研究 
第一編 健常児のレディネス、愛院大歯誌 32巻4号:561〜571 1994
第二編 発達障害者のレディネス、愛院大歯誌 32巻4号:573〜585 1994 )

成長と共にある事柄ができるだけの能力に達している場合、実際にはその子供が行っていなくても、潜在的にせよ準備ができている状態であるとして、これをレディネス(準備性)があるといいます。
つまり、発達年齢が3歳10ヶ月以上なら機械による歯面研磨を受け入れるレディネスが備わっており、発達年齢が3歳10ヶ月未満の場合まだ受け入れられるレディネスが備わっていないと言えます。

したがって、暦年齢がいくら高くても発達年齢が3歳10ヶ月未満の場合、歯科治療は困難であり、発達年齢が3歳10ヶ月以上になるまで、つまりレディネスが備わるまでは無理な治療は避けるべきです。

Contents
 TOPページ
 歯の資料館
 チェックシート
  歯周病とは?
 歯周病の原因
 歯周病治療
 歯周病と骨粗鬆症
 虫歯とは?
 虫歯の原因
 虫歯治療
 歯の構造
 歯の磨き方
 妊婦さんへ…
 赤ちゃんのお口…
 口臭の原因
 食べ物と丈夫な歯
 デンタルフロス
 歯間ブラシ
 歯磨き剤と洗口液
 歯周病と全身疾患
 発達年齢と歯科
 自閉症と歯科治療
 ダウン症候群
 歯科の心得
 歯のQ&A
Web Master
 プロフィール
 


[TOP]
[歯の資料館][セルフチェックシート][歯周病とは?] [歯周病の原因] [歯周病治療] [歯周病と骨粗鬆症]
[虫歯とは?] [虫歯の原因] [虫歯治療][歯の構造] [歯の磨き方]
[妊婦さんへ…] [赤ちゃんのお口…] [口臭の原因] [食べ物と丈夫な歯]
[デンタルフロス] [歯間ブラシ] [歯磨き剤と洗口剤] [歯周病と全身疾患]
[発達年齢と歯科][自閉症と歯科治療][ダウン症候群と歯科][歯科の心得][歯のQ&A]

[8020達成者][プロフィール]

サイトコンセプト   サイトマップ 

[メール]

★当WEBサイトに掲載されている画像ならびに写真等はすべて管理人自ら作成、撮影したものであり、その著作権は管理人に帰属します。
画像・写真等の無断でのご使用を禁止します。

Copyright (C) 歯の病気と健康 All Rights Reserved.