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自閉症と歯科治療

◆◆◆自閉症とは?◆◆◆

初めて自閉症の方と出会うと、少々戸惑うことが多いようです。私たちは普段「言葉」を使ってコミュニケーションを図るという習慣に浸りきっています。ところが、自閉症の方と接した場合、お互いの言葉による意思の疎通が全くない状態になっていても、これを現実の問題として理解することがなかなかできません。

このため、自閉症に対する予備知識がない一般の人が自閉症の方と出会うと、どのように対応してよいのか分からなくなってしまいます。でも、たくさんの自閉症の方と接していくと、その独特のコミュニケーションの仕方が分かってきます。

自閉症には多少の個人差はありますが、こちらの問いかけに対して視線が合わず全く反応が無かったり、周りの人たちと同じ行動が取れず一人で何かに没頭するといった行動をみることが多いので、ときどき「親の仕付けが悪いからだ」と誤解されることがあります。

ここではっきりお伝えしますが、自閉症は「脳の発達障害によるもの」で親の仕付け方によるものではありません。初めて自閉症を知る方や、親の仕付けが原因と思っていた方は、ここで改めて認識を変えていただき、どうか自閉症とその家族のことを理解してあげてくださいね。


WHOによる「自閉症」の定義 (ICD−9 1978)

自閉症は生後まもなく、あるいは遅くとも30ヶ月までに出現する症候群である。聴覚刺激への反応が異常で、時には視覚刺激への反応にも異常をみせ、通常話し言葉の理解に著しい障害がある。言葉は遅れ、発達してきたとしても、反響言語や代名詞の逆使用、未熟な文法構成、抽象語使用の困難などの特徴が見られる。また通常、音声言語も身振り言語も社会的目的にかなった用い方をする能力に障害がある。社会的人間関係の樹立の障害は、5歳以前に最も重く、視線が合わず、甘えや共同遊びをしようとしないなどの問題が見られる。また、儀式的こだわり行動がみられ、日常の手順に異常に固執したり、変化に対する抵抗、奇妙な物への執着、遊びの常同的パターンなどもみられる。抽象的思考や象徴的思考、あるいは想像遊びの能力は低い。全体的な知能レベルで見ると、重度の遅れに属するものから、正常ないしそれ以上のものまで幅がある。知能構造の内容をみると、象徴的能力や言語能力を要する知能よりも、行動性知能の方が優れている。




◆◆◆私の医院を受診した自閉症のT.N.君(8歳)の場合◆◆◆

生後11ヶ月になっても「音や声」による反応が全く見られないため、聴覚の障害を疑い耳鼻科を受診。検査の結果、聴力に異常は認められなかった。2歳の時、小児精神科で「自閉症」と診断される。(母親談)

◆当歯科医院を受診した理由:「乳歯が抜けそうで抜けず、時々痛がってパニックを起こす」◆

◆初診時◆
黄色い小さなミニカーを持参し母親と来院。ミニカーを顔に近づけ中を覗きこんだままで、私の問いかけに全く反応しない。無邪気であどけない瞳は他の少年と何ら変わらない。母親が気を利かしてミニカーを取り上げるとパニックを起こし、壁に自分の頭をぶつけはじめ(自傷行為)、大人二人で制する状態となる。治療不可と判断し、その日は退室。

◆2回目◆
30分の時間枠で予約を取り、T.N.君の気を引こうと、私もミニカーを用意したが、あえなく失敗。
今回はミニカーを取り上げず、ひたすら話しかけることに終始。あっという間に30分は過ぎ、また次回へ。

◆3回目◆
時々ミニカーから目を離し私と視線が合うようになり、チェアー(診療台)まで誘導が可能となる。

◆4回目◆
口を開けるトレーニングから開始。機械を使用した歯面研磨まで一気にできるようになる。

◆5回目◆
麻酔のトレーニング開始。注射器を見せるだけで何もしないようにした。「何を使って」「何のために」「どうやって」やるのかを教える。

◆6〜9回目◆
歯面研磨と麻酔のトレーニングの繰り返し。イヤになったときは止めて帰ってもいいという約束を結ぶ。

◆10回目◆
抜歯予定の乳歯が、抜く前に自然脱落した。ちなみにT.N.君はいつも「決まった曜日」の「決まった時間」に「決まったチェアー」でないとお口を開いてくれません。自閉症に特有の強いこだわりを持っているためです。
そして退室の際には、必ず受付のレジスターのキーを1回「チーン」と押してから帰ると言う習慣があり、スタッフ全員がそれを理解しています。

◆11回目以降〜◆
残っている2本の虫歯の治療開始。事前に納得したうえで治療すればパニックは起きないので、充分に時間をかけながら治療継続。

◆完治◆
初診から17回目、期間にして約4ヶ月半でようやく完治。その間に治療した虫歯の本数は、2本のみ。
T.N.君は最後まで本当に良く頑張りました。そして私は、T.N.君とお友達になることができました。

その後のT.N.君は・・・
治療終了後、半年に一度の割合で健診のために弟様と共に受診されていますが、問題なく経過しております。多動がみられ、落ち着くまでに少々の時間を要しますが頑張っています。

参考:発達年齢と歯科治療


医師と患者、健常者と障害者
これらの間に何の差があるというのか?
何もないではないか。

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